江戸扇子 男持ち 毘沙門格子(紺) 白竹 越前地

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粋で洒脱が身上の江戸扇子。
数少なくなった江戸扇子職人の一人、深津佳子さんの手がける江戸扇子は、
いかにも江戸っ子が好みそうな潔さに、女性ならではの繊細さや優しさが同居しています。

あおげば、ふわり。風とともに扇骨に染みこませた香が薫ります。
扇子を閉じたときにパチンと小気味良い音がするのも、江戸扇子ならではのお楽しみ。

着物やスーツなどフォーマルなスタイルから、デニムなどカジュアルなスタイルまで、
どんなファッションにもさりげなく寄り添い、持ち手の“こだわり”を伝えてくれるはず。
最近はファッションに合わせて、眼鏡を掛け替える方もいらっしゃるとか。
扇子もファッションに合わせて、何本かを使い分ける、というのもお洒落ですね。

【サイズ】
男持ち/八寸・約23センチ
女持ち/六寸五分・約20センチ

【扇骨】
雲錦堂 深津扇子店の扇骨は、堅く締まった京都の竹を使用しています。
白竹(しらたけ) /竹をそのまま活かしたものですが、使い込むと飴色に変化していく様が楽しめます。
煮黒竹(にぐろだけ) /白竹を黒く煮て染めたもの。
唐木染竹(からきそめたけ) /白竹を染めたもの。
塗り/白竹を漆で塗ったもの。
本煤竹(ほんすすだけ) /100年以上の時間をかけて燻された大変貴重なもので、使うほどに深みのある色に変化していきます。※雲錦堂 深津扇子店では、白竹を機械的に燻蒸してつくる焼煤竹ではなく、本煤竹を使用しています。

【地紙】
渋(しぶ) /柿渋を重ね塗りした紙で耐久性が高められています。
淡色雲母(たんしょくきら)/色引きした地紙に雲母(粉末)を引いています。ふとした瞬間さりげなく光ります。
越前地/越前色を地紙に引いています。

【文様】
三社網(さんじゃあみ) /三社祭で有名な浅草神社は、その昔、隅田川で漁をしていた兄弟が浅草寺本尊となる聖観音像を網で引き上げたのが由来。三社網はその網を意匠化したもので、とても縁起の良い文様です。
氷割れ(ひわれ) /氷にヒビの入った様子を意匠化した文様です。夏の暑いさなかに涼しさを呼ぶ文様として人気です。
とんぼ/古代日本には秋津島(あきつしま:秋津はとんぼの古名)という呼び名があったほど、日本人にとって親しみ深いムシです。とんぼは後ろに下がらない習性を持つところから、武家の時代には勝虫(かつむし)と言われ、戦の勝利を願って鎧の文様などに使われたそうです。
立涌(たてわく)/立涌は波形の中央部が膨らんだ形が連なった文様です。有職文様として、平安時代から公家の衣装に用いられた格のある文様の一つです。
唐草(からくさ)/世界的な文様で、日本には5世紀に伝来し発展したようです。蔓草全般を指し、様々に種類がありますが、その蔓を伸ばしていく生命力の強さから、永続や繁栄の象徴とされる吉祥文様です。
鮫小紋(さめこもん)/江戸時代に武士の裃の柄に始まり広まった、江戸小紋の代表格です。一見無地に見えるようで実は精緻な柄が施されているというのが、粋でお洒落な江戸っ子好みです。
毘沙門格子(びしゃもんごうし) /神楽坂にある毘沙門天にちなんだ格子文様です。

※お色について
商品写真はできる限り実物の色に近づけておりますが、
照明やご使用のモニター設定により、色に違いが生じる場合がございます。

上記、商品の特性をご理解の上、お買い求め頂きます様、お願い申し上げます。

【取り扱いの注意】
扇子の地紙は湿度や温度により影響を受けます。ご使用後は、商品お届け時に付属している紙の帯「責(せめ)」をして保管してください。

深津佳子

profile

深津佳子

名工と謳われた実父・深津鉱三氏に弟子入りし江戸扇子職人となる。粋を身上とする江戸扇子の伝統を守りながらも、新しい表現を模索。
「雲錦堂 深津扇子店」5代目。東京都伝統工芸技術保存連合会、荒川地区会員。荒川区無形文化財保持者

1984年 父・深津鉱三氏に弟子入り
2006年 荒川区無形文化財保持者として認定
2023年 逝去